睡蓮

乱文を連ねても仕方がないので、短い物語でも書けたらいいと思う。しかしまた今日も物語にはなれなさそうだ。思うことは書くことではない。書くことは、言葉通り、描くことに似ている。思いをキャンバスに落としていく。言葉はふわふわと浮かぶ絵の具で、その色を繋ぎとめると絵が出来る。しかし思い描くイメージはあれど、完成したものはどこか装いを変えてしまう。なんだか納得がいかないが、しばらく眺めるとまあこれでもいいかと落ち着き、何度も眺めるうちに心に馴染む。大切なものは大切で、私の絵には私がいた。